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ここひろブログ

私たちは東京都青梅市、羽村市で在宅介護を中心とした介護サービスを展開しています。また、地域で暮らし続けることができる社会を目指し、グループホームや小規模多機能型居宅介護、そして一般家事代行などを手がけています。
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2019年11月 井上信太郎より
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    街を冒険(徘徊)する

     

    私は街を徘徊する。

    例えば上野のアメヤ横丁に行くと、まずはあてもなくうろつき始める。独特な発声で客を呼び込む魚屋さんや、一体どうすればこのような価格になるのか、価格崩壊?ともいえるスポーツ用品店などを横目に、時には立ち止まって気になる店舗をのぞき込む。しかし目的は行きつけの洋服屋に寄ること。そこでは顔見知りの店員さんと新商品について談義をする。生地の生産地や製造過程について説明を聞いたり、ブランドやデザイナーのこだわりについて話を聞くのだが、どれも魅力的なものばかりで、あれもこれも欲しくなってしまう。気に入ったものをすべて買うわけにはいかないため厳選しなくてはならない。この苦渋の決断をするにあたり、店員さんに対してなのか、ブランドに対してなのか、あるいはコストに対してなのか、よくわからないリスクと戦っているかのような感覚がある。そうこうして私の手に収められる至極の一品なのだが、いつも妙な心持ちで街を後にすることとなる。戦いの後の安ど感?なのか、あるいは自分の判断に対しての後悔?なのか、胸を張って満足げに歩いているが、なぜか足を引きずっているような。この感覚はまさに冒険!の後のよう。

     

    日テレの人気番組で「はじめてのおつかい」というものがある。幼児が街へはじめての一歩を踏み出すという感動ものの冒険番組である。意気揚々と小さな歩幅でスーパーへ歩もうとする子供の姿。もちろん道中は山あり谷ありで予想もつかないトラブルが立ちはだかり、見ているこちらはハラハラドキドキの連続である。

     

    人は冒険をする生き物なのだと思う。子供であれ大人であれ、リスクのない冒険など存在しない。「はじめてのおつかい」の様に最善の安全対策が取られた番組であったとしても、視聴者は子供の一人歩きにはハラハラするのだ。‟街”の中にはたくさんの乗り越えるべき課題がある。それは時に人命にかかわる重大なものもある。小さな歩幅でつかんだ大きな幸せに、私たちは涙し感動せざるを得ないのだ。

     

    そう、街には人間が人間らしく生きていける健康で文化的な生活を送ることができる幸せで感動的な居場所がたくさんあるんだ。それぞれの人にとって大切な、誰からも奪うことのできない‟私の街”。この街を、高齢者であれ障がい者であれ、あるいは認知症を持ったとしても、いつまでも冒険(徘徊)することができるようにしなくてはいけないなあと思う。誰もが我が事としてとらえ、地域で丸ごと考えることができれば、きっとそんな当たり前のことは不可能ではないはず。(※厚生労働省「我が事・丸ごと」地域共生社会の実現に向けて)

     

    さて、いろいろと言い訳がましく伝えたおじさんの上野の一人歩き、皆さんに感動を届けることはできただろうか。あるのはやはり妻の冷ややかな目だけ...(笑)

    | 心のひろば | 井上信太郎より | 16:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
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